5万キロしか走っていないとはいえ経年劣化には勝てないようで、足回りの落ち着きのなさは5万キロ少々と考えると我慢できないレベル。カーブはロールが大きく、高速道路はぴょこぴょこするのでスピードを出す気にならない。ある意味安全運転をさせてくれる車だが、これだと楽しくない。
ということで、10年目にして足回り交換をした。そこからおおよそ1年乗ったのでまとめてみる。
交換内容は次の通り。
- サスペンションを BILSTEIN B12 BTS5056J へ交換
- ブッシュ・ストラットマウント・ロアボールジョイント等消耗部品交換
- sti フレキシブルタワーバー・リヤサスペンションリンクセットを装着
- アライメント調整
名称/型番/数量レガシィといえばビルシュタインという時代もあったものの、今ではあまり採用していないようだ。サスペンションキットは車高の変わらない阿部商会のBTSキットの新品とした。サスペンションは消耗品のため中古はダメらしい。オークションでも店舗でも状態は分からず、取り付けてみて初めて異音が出たりする不具合に気が付くという事が多いようだ。
フロント部品
ストラツト マウント,フロント 20320AG000/20320 2
スプリングシート,フロントストラツトアツパ 20323AG000/20323 2
セルフ ロツク ナツト 902350013/N350013 6
フランジ ボルト 20540AA100/20578G 2
ワツシヤ,フロント ストラツト ロア 20560AA040/20584D 2
ナツト,セルフ ロツク 20550AA010/20568 2
ボール ジヨイント コンプリート 21067GA050/20206 2
ワツシヤ 031012007/0310S 2
キヤツスル ナツト 023212010/0232S 2
フロント補修部品
ブシユ,トランスバース リンク リヤ 20204AG011/20204D 2
ブシユ,トランスバース リンク フロント 20204AG040/20204I 2
リア部品
ストラツトマウント,リヤ 20370AG010/20370 2
ラバー シート,リヤ ストラツト アツパ 20375AE011/20375 2
セルフ ロツク ナツト 023512000/0235S 4
フランジ ボルト 901000177/M000177 2
ワツシヤ 900335062/L33506 2
セルフ ロツク ナツト 902350021/N350021 2
サスペンション自体の交換ついでに、経年劣化で切れたブッシュを交換。ゴム類が新品となり、アライメント調整がしっかり行えるようになるとのこと。持ち込み取り付けとアライメントのできる専門ショップにお任せした。
ついでにstiのフレキシブルタワーバーとリヤサスペンションリンクセットも装着する。両方とも使ってみたかったというレベルであって、やや眉唾ものではある。
BTSキット、交換消耗部品、sti部品で総計¥229,000(+工賃¥49,000)であった。数字としては大きく感じるものの、交換内容からみると思ったよりは安いという印象。
以上を行って、まずは慣らしを始めた。
・交換した直後の印象
見た目ずいぶん腰高になった感じがし、乗ってみても以前より目線が高いように思った。ビルシュタインはやはりガチガチに感じる。最初は決して乗り心地のいいものではないようだ。
低速の場合、荒れた路面をそのまま伝えてくる。未舗装の砂利道は良いものの、でこぼこの大きい荒れた舗装道路はつらいなあと思った。乗り心地など全体的には我慢の時か。
一方、路面の良い高速道路を”高速に”安心して走れるという意味では、エンジンのパワー不足を感じる程安定した。100km/hでは安定していて以前より遅く感じる。高速道路での安定性は素晴らしい。
全体的には良いものの、リアがロールするように感じる。足回りが以前より動くためかスピードを出して曲がるとリアはかなり動いている。リヤサスペンションリンクセットの効果なのか副作用なのか良く分からない。
フレキシブルタワーバーは正直良く分からないが、操舵感が正確になったような気もするし、ハンドルが重くなったような気もする。
・交換してから3か月
3か月ほど慣らしてみて、以下の追加をすることに。- リアのスタビライザーを15.9mmから19mmへ交換(¥2,000中古部品代。工賃忘れた)
- ブレーキホースをステンメッシュへ交換(¥10,000部品・ブレーキフルード代。自分で交換)
スタビライザーは棒状のばねでボディと左右のサスペンションを繋ぎ、ロールを抑えるもの。ただの曲げた鉄棒のため安価であった(ただのというとバネ屋さんに失礼か)。
足回りが良くなると、踏んでもぐにゃーっと効くブレーキが気になってくる。ブレーキ自体を変えるのではなく、とりあえずブレーキホースを替えることに。
ブレーキホースはスウェッジラインのステンメッシュブレーキホースキットに変更した。製造はプロト(PLOT)で、2輪では比較的使われているメーカーらしい。優先順位は後だったものの、アマゾンで安価に出ていたため買ってしまった(未使用で開封返品された物のようだ)。
・交換してから6か月
足回り交換から6か月が経過して、ようやく5万5千キロになった(交換から5千キロ)。ようやくガチガチ感が取れて乗り心地が良くなってきたようだ。やはり慣らしは必要なのだ。リアスタビライザー交換のおかげでロールは抑えられカーブが安定した。ブレーキのステンメッシュホースもパッド自体は替えていないため効きは変わらないものの、ブレーキを踏んだ際の感じは良くなっている。
・交換してから1年
ようやく6万キロ(交換から1万キロ)。乗り心地も問題なくなり走るのが楽しくて走り回っていたら、経年部品に無理をさせた限界が来たらしく各部が壊れてしまった。左前のハブ異音と右前のブーツ破れ、右スタビライザーリンクのコトコト音。楽しんだ分しょうがないけれど、それぞれ時期をずらして症状が出てくるというお財布に痛い結果に。
- 左前ハブ交換(¥19,980工賃込)
- 右前インナーブーツ交換(¥12,800工賃込)
- スタビライザーリンク交換(¥2,500部品代。自分で交換)
インナーブーツの破れはレガシィでは定番らしく、走行後になんか臭いなあと思ったら右前のブーツからグリスが飛び散って排気管で焦げていた。レガシィのBP/BL世代は分割式のインナーブーツが一般的でなく(物としてはあるようだが)、シャフトを抜いて作業するため多少工賃がかかるようだ。
ハブを交換し、インナーブーツを交換し、やれやれと思ったら出てきた右前からのコトコト音。スタビライザーリンクもよくある故障のようで、この部品は安価で交換も楽だった。
スタビライザーリンクのゴムブーツは完全に割れていて、本来やや硬い動きをするものが指先だけでクニャクニャ動くという状態。動かしてみるとガタがありここで音が出ていたようだ。
まだ部品自体はそれほど高くないのが救いといえる。スタビライザーリンクなんかは1個980円で売っていた(純正でも大して違わないはず)。
こうしてみるとやはり10年経過車はぽんこつの域。経年車は音やにおいは注意しておくべきで、なんだか臭いとかうるさいとか異音がするなあと思ったら点検するべきなのだ。
・セダンのレガシィと比べてみる
BL5A型の2.0Rに乗る機会があり、そのしっかりした足回りに感動した。セダンだからかなのか、ドアを閉めた際の剛性感がなぜかとても良い。パコーンと硬い箱が閉まる感じがする(笑)。もともとA型のBL5の足回りは硬い仕様らしいのだが、経年で?ちょうどいい乗り心地になっていた。良く回るエンジンと軽さからくるパワー感はやはり2.0Rの良さで、くるくる曲がれるのと相まって走っていてとても楽しい。普通の2.0Rはビルシュタインではなかったはず(?)だが、この感じはいいなぁと思った。
その2.0Rを丸一日乗ってからこのアウトバックに乗ってみたら、なんだこっちも良いじゃないかと再認識できた。エンジンはもっさりなので負けているものの足回りの安定感は十分。アウトバックは車高が上がっている分不利なのだけれど、この足回りはこれで良いという印象を持った。
何が言いたいのかよくわからないが(笑)、アウトバックの良さが再認識できたということ。
・テキトーなまとめ
足回りに不満があるBP9アウトバックユーザーにはおすすめできる。予算は30万弱用意しておけばOK。慣らしは半年くらいかかるので、それまではとにかく走り回るべき。走り回りすぎても弱ったところが壊れる。10年経てば車はぽんこつであり各部の部品交換も必要になるので、経年車はにおいや音に注意するべき。ちゃんと補修すれば10年たっても楽しむことができる。
(2017/8追記)
980円で売ってたスタビライザーリンクがなぜか2倍に。
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