タイトルに反して仕事にならない修理・改造・破壊記事を書くジャンクなblogです。

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    2002年1月26日土曜日

    PIONEER XR-P260F - 拾ったミニコンポを修理する



    2001年、年末。帰省するべく自転車にて駅まで走りだした時、ゴミ捨て場の黒い物体が目に入った。(見つけたってことね^^;)帰省のこともあり、とりあえずゲットしていったん家に持ち帰って確保しておいたのだ。
    モノはパイオニア製のミニコンポ本体。はっきり言ってミニコンポの類は電気屋さんでも見向きもしなかったものだが、無料で持っていってください状態なら話は違う。ありがたく頂戴いたします。
    でも、ミニコンポってのはごてごてと妙なスタイルではっきり言って好きじゃないのだ。デザインした人の顔が見たいって程。というか、その時代はそういうのが流行ってしまったんですね。ミニコンポは誰でもが通る道らしいけど一御の場合前出のRX-DT707を使用していたので下手なミニコンポは買う気がしなかった上、色が黒い時代(95~98年くらい?)のデザインは全く好きになれず買う理由はありませんでした。
    …つーかこのコンポ、もろにその時代なんですけど。(笑)

    まぁ無料のゴミに文句つけても仕方ないので、とりあえず直すことにしました。(^^;

    今回、このコンポに惹かれた理由は「25枚のCDチェンジャーが付いている」ということ。
    このメカを使ったチェンジャーがパイオニアから未だに出ていて2万円弱の値段が付いていたので、直ったら結構儲けモノなのではないかと(爆)。



    型番はXR-P260F(S)
    製造は96年あたり。だとするとこのコンポはすでに6年モノで意外と古いモノになっています。機能的にはカセット2つ、CD25枚、FMAMチューナー、といったところでCDチェンジャー以外は至って普通な機能が付いています。
    この機体、ゴミ捨て場に捨てられていたくらいですから当然壊れていました。
    まず、電源コードが切られていました。切って捨てればまぁ拾った人にスキルがなければ動かせないですから二次災害予防としては良いかもしれませんがよけいなお世話ですね(爆)。



    バラバラ殺人事件

    機体を開けてみたら、妙なかけらが出てくるわ出てくるわ。物理的な破損がやたらに多いです。
    どうやら角から落としたらしくプラスチック部品の力が掛かる部分がかなり割れています。もしかしたらそれが捨てるきっかけだったのかもしれません…。まぁこちらとしてはその程度であれば好都合ですが。
    ガワのねじが数本ないところを見ると前の所有者は直す努力をしたようですが結局放棄してしまった様です。なるべくならねじは全部残しておいてもらいたいところですけど(笑)。
    あと、なぜかヒューズも付いていませんでした。
    というわけで、部品屋さんで電源ケーブルとヒューズを調達してきました。(計2百円くらい)


    CPUクーラーみたいな大胆な構造

    このコンポのアンプ部って結構変わった構造してます。小さめのヒートシンクにCPUクーラーさながらのクーリングファンを付けて強制空冷にしているというわけ。一般のオーディオではあり得ない構造ですけどこういうクラスのミニコンポではなんでもありです(笑)。
    一応、申し訳程度に音響用コンデンサも使われているようです。


    SANYO製STK4192II

    ヒートシンクの裏側に付いてるパワーアンプモジュール。
    どうやら50W+50Wの出力が得られるようです。実際にはそんな音出すことはあり得ないんですけど、スペック競争が激しくなって結構なスペックのミニコンポが売られていた時代ですので、この程度が普通でしょうね。はっきり言って無意味ですけど(笑)。



    予想通り物理的破損が廃棄のきっかけのようで、仮組みして電源を入れてみると問題なく電源が入りました(^^)。動くという確信を得ることができたので、接着剤で直す前に分解して恒例の水洗いをしておきます。
    汚れは埃が主だったので今回も普通の食器用中性洗剤でごしごしと。



    水洗い終了後よく乾燥させてプラスチックが割れた部分を瞬間接着剤で直していきます。瞬間接着剤は量が少なければ少ないほどよく付くんだそうですけど、気分的にはどうしても盛りたくなっちゃいますね(爆)。実際、量が少なくて面が広く取れれば表面張力でずいぶん伸びますし、そうやって接着すると瞬間接着剤のCM通りに強力に付くらしいです。

    約1時間経過…

    …意外と手こずりましたが、何とかパズルと化していたプラスチック片を埋めることができました。やっぱり細かいのは付きが悪いです。面が多く取れないとダメらしいですね。
    それにしても器用にバキバキにしてくれたモノだ(笑)。

    次は、ヒューズの取り付け。
    …ですが、サイズを間違えて買ってきてしまいました(涙)。
    仕方ないのでこういう配線にしてみました。ハードウェア的な故障がない限り頻繁に飛ぶこともないでしょうから。



    あとは、元通りに組み立てるだけです。ユニットごとに組むだけなので非常に簡単。何となくパソコンの組立に似ています。

    完成後、動作確認。しっかりとチェンジャーが動きました!(^^)
    左右に動く軸があって、それでディスクを決め、下から押し上げる機構によってディスクが持ち上げられます。それをパカンとプレーヤ部がくわえて再生し出すという機構になってます。



    グラインダーみたい(笑)

    これで、とりあえず動作させることができました。結局、物理的破損だけで機械的にはなにの問題もなかったようです。
    …と思っていたらカセット部が動作不良でした(笑)
    カセットの検出にどこかで見たようなリーフスイッチを使っていて、どうもこの接触不良のような気がします。しかも某RX-DT909のようにヤスリを入れられるようなスリットがない密閉構造なためその手が使えません。
    しかしどうせテープ部なんて絶対に使わないだろうということで放っておくことにしました。はっきり言ってお金かけてなおす(リーフスイッチを注文)なんて考えてないですし。
    このコンポの音質は良かれ悪かれドンシャリと言われる低音高音を強調しているタイプのものでした。それなりに聴けるものですが、さすがにTA-F505ESDと比べるとノイズが多いですし広がり感に欠ける感じがします。
    驚いたことに前出のクーリングファンはボリュームの開度にあわせて風量が制御されています(笑)。もちろん、音を大きくするにつれて風量も大きくなり、風切り音も増大します。でも実際音を出していれば気にならなくなるので、小音量時には風量を少なくしておくというのは結構良い考え方のような。
    ということで、テープ部以外は動作させることができました。特に、ディスクのチェンジャー機構が見ていてなかなか楽しいです(笑)
    このコンポはチェンジャー機能だけを使うことにしました。光ケーブルにてメインのTA-F505ESDにつないでプレイヤーとして使っています。にがさんの掲示板で水谷さんが仰っていたようにリモコンがないとちとつらいかなぁとも思いますが、一度再生始めたらほったらかしなのでまぁいいやと思ってます。



    707と仲良く設置されてます。(笑)

    以上、半動作品ですが約200円弱での修理完了となりました(^^)。