フルレンジで作るのが簡単なのはネットワークがない点が大きい。ウーファーには低音だけ通しツイーターには高音だけ通すのがネットワークの役目で、うまく調整して比較的フラットな音を作るのが必要らしい。
当然その辺はわかっていないので、コンデンサを挟んだだけのツイーターを追加することにした。本来はネットワークをちゃんと作ればがらっと音が変わるようだ。
・スピーカーネットワークの仕組み
ツイーターはジャンク箱にあったもの。どこかのスピーカーから取り外したものだ。メーカーも定格もさっぱりわからないが、ツイーターであることはわかる。コンデンサもジャンク箱にあった大型のもの。475と書いてあるので4.7μFのフィルムコンデンサ。
バッフル板はスピーカー穴をくり抜いた丸い残りを使った。スピーカー用に穴を開けて形を整える。残りなので余計な穴が開いていたりするのはご愛敬。
ツイーターとスピーカーターミナルをネジで固定し配線を行った。
ツイーターがついた外観。隣のスピーカーはヤマハのNS-120。自作とメーカー製が並ぶとメーカー製の見た目はさすがとしか言えない。
- スピーカー特性の測定
wavespectraを使い測定してみたところ、所謂かまぼこなグラフになった。
これがモニタースピーカーなどであればしっかり20kHzまでフラットに出ているはず。このスピーカーではそういうのとは無縁なのでこんなもんだろう。ローレゾな普通の音楽では問題がないといえる。黄色線がツイーターなし、赤線がツイーターありの特性。低音のグラフは密閉箱らしいものになったと思う。
黄色線を見るとスペック上は18,000Hzまで出ることになっている通り、グラフ上でも一応出ている。1,000Hzから見て-60dbで出ていると言えるかは微妙だが。
赤線を見るとあまり変わっていないように見えるが10kHzから20kHzで+20dbくらいとなり10倍出るようになった。本来は20kHzあたりまでもうちょっと出ると良いけどおそらくジャンク箱から拾ったツイーターの能率が低いのだろう。
こんなグラフでも聴いた感じではとても聞きやすくて良い。ツイーターなしの高音が出ていないのは物足りないけどあまり高音を強調するのも好みではない。多分このくらいでちょうど良いと思う。耳からしてもう20kHzなんか聞こえないし。
- まとめ
ダイトーボイスのユニットは安価だし、誰が作ってもそこそこ楽しめるのではと思った。箱に凝るより大きな密閉箱で作ると良いだろう。