タイトルに反して仕事にならない修理・改造・破壊記事を書くジャンクなblogです。

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    2001年9月19日水曜日

    バブルなCDラジカセ RX-DT909を修理する




    にがさん(にがHP)のBBSにて、にがさんがRX-DT909を購入されたという。そして、こんな発言をされているのを見て思いっきり影響されてしまったのであった。

    ローエンドユーザー向けである「ラジカセ」において、これだけ気合いの入ったモデルは他に例を見ない。高級アンプと高級スピーカーの組み合わせと比べたらプアだが、ラジカセとしては実に素晴らしい音を出す。どれか一台ラジカセを選べといわれたら私は迷わずこの909を取る、そんな魅力のあるモデル。
    実は一御はすでに707を所有しているのである。事実707もなかなかの音質で、今のラジカセは聴くに耐えないと思えるほど。だがしかし、707を購入するとき909が欲しかったのに泣く泣く1グレード下の707を購入したという経緯がある。
    だからすごーく909が気になる。909と707ってどのくらい違うのだろう?



    こっちが707。(発売当時購入)
    無駄遣いと思いつつ909を入手するべく某オクをチェック。おおぉ~、RX-DT909が5800円即決かぁ~でもにがさん3000円で買ったって言ってたよなぁ…
    ほ、欲しいっ、でも5800円…でも、でもっ、欲しいな~欲しいなぁ~欲しいよお~(T-T)
    葛藤約30秒…



    ぽちっ。

    …買ってしまいました。
    「即決」に弱い人なので誰が即決するか分かったもんじゃない状態で悠長にあと3日も待つことはできませんでした(笑)←出品者の思うつぼにはまっている人
    これの振り込みについては19日の日記に書いた通り回り道があったけどめでたく22日に到着。年末の配達で大忙しのカンガルー便事務所のおじさんが持ってきてくれました。年末は配達員が足りない忙しさだとか。

    さてさて。前書きはこれくらいにして早速修理することにします。
    故障の状況は…まず、ご自慢の電動コブラトップが手動。そしてカセット1と2両方が無反応。と、このくらいでした。CDやラジオは綺麗に聞こえます。(^^)
    コブラトップがおかしくなってるのは、これが原因かと。



    電動モータを止めるための「閉」のセンサースイッチが当たる部分が折れてしまっています。この状態だと、909はふたが閉じていてもまだ開いてるんだなー開いてるんだから開ける必要はないよなー、と認識するのでOPENボタンをいくら押しても開けてくれません。考えてみればそれで回路的には正常なわけですが、操作している人から見たら壊れとるやん、って事になるわけです。
    カセットの無反応はこのパナソニックのラジカセではよくある故障のようです。インターネットで検索するとふにょさんという方のページがヒットします(リンク許可取ってないのでリンクできません^^;)。ふにょさんのページでもわかりやすく解説されていますが、この故障はカセットが入っているかいないか、もしくはカセットタイプ検出穴用のセンサ(リーフスイッチという)の接触不良によって起こる故障です。まずはこのカセット認識不良から直すことにします。


    デッキ1側


    デッキ2側
    この赤い○の所にあるのがセンサーです。その中の接点の接触不良が故障の原因なのでここを清掃すれば正常な動作になります。とりあえずすべて掃除すればいいのですが、むき出しのままの接点のものが汚れていると再生しても即停止という状態に、デッキ1の右側、デッキ2の右から3番目が汚れているとカセットを認識しません。



    というわけで、スイッチの中に細く切った紙ヤスリ(目の細かい物)を差し込んで接点をきれいにすれば完了です。この909もこのスイッチの清掃でカセットを認識できました。(^^)



    …なんだかこの辺、ふにょさんのページと全く同じ内容なのでなんか申し訳ないな(^^;ふにょさんのページの方がわかりやすいかもしれません(爆)

    さて、次は手動コブラトップを電動に戻す修理です。

    マスキングテープ張って…

    平らにならして…

    こんなの張ってみました。

    と、一応堅めのスポンジを張って対処してみたのですが…
    あれぇ~相変わらず反応しないじゃん(T-T)

    …なぜなら、センサスイッチ自体が接触不良だったからなのだ!

    というわけで、センサスイッチに接点復活液を浸けてぐりぐりと動かしてみる。お、抵抗値下がった~(テスタで測りつつやってみた)。
    これで認識するようになりました。ふたが閉じていれば開くし、開いていれば閉じる。(^^)

    さーて一通り直ったので、組立組立っ。
    と、その前に…丸洗いだっ!


    まずは分解…

    ごしごし…

    ごしごし…

    じゃばじゃば…

    それほど汚れていなかったので今回は中性洗剤で洗いましたが、たばこなどでヤニっぽい時はレンジまわり油汚れ用洗剤が役に立ちます。
    スピーカネット内に積もり積もっていた埃なども洗い流して新品同様になりました。(^^)
    当たり前ですが、丸洗いといっても基板やメカの部分は洗っちゃダメです(笑)。プラスチックでもグリスがある部分を洗うとグリスがねちょねちょになってしまうので洗わない方が良いです。
    後はよく乾かしてから組み立てます。

    ここまでは順調だったのですが…一御の場合そうすんなりと修理に成功するわけがなかったのです(笑)。とりあえず以下はあまり役に立たない修理です。

    さて綺麗になったし、組立組立~。よし、これでおっけーだろ。
    …?テープ認識しなくなってる…コブラトップも認識しない…しかも電源ランプもつかない…ラジオはどの周波数でもtuned?悪夢だぁ~~~(ToT)

    いったい何事?組立前は全くの快調動作だったのが組立したとたんに絶不調に陥ってしまったのだ。どうしたことだと基板を眺めていると…
    …うーん? Σ(@_@;;;;; …わ、わっ、割れてるぅうう…
    あろうことか、基板を割っていました(涙)



    レジストをはがした部分に横に入るクラックが分かるでしょうか。
    固定用の爪が入る穴とフラットケーブルが入る穴に挟まれたパターンが逝っていました。強度的には非常に脆い場所だったはずですが、不用意に力をかけなければまず割れなかったでしょう(涙)。レジストをはがしているのはそこに直に抵抗の足とかでパターンを修復しようとしたためです。しかし、ハンダの技量が追いつかなかったので結局パターンを追ってジャンパをとばすことにしました。…多層基板じゃなくて良かった…。



    この補修をした後やっとまともな動作に戻りました。そりゃ割れてたらまともに動くはずがないですよね。
    今回の修理はこれでおしまい。5800円での入手&破壊&実用となりました。

    …707との違いはどうだったかって?

    ほとんど音質の違いはないんですよね…心なし909の方が音がしっかり出るような気がするくらいで、心理的な物もあるでしょうから。バブル期特有のおまけ機能が付いているか付いていないかっていう違いだけのような気がします。グライコとか音声時計とか(笑)。

    でも、707も909もまともに使えるラジカセだということは断言できますよ(^^)

    2 件のコメント:

    1. 突然、すみません。
      バブルラジカセの修理をして頂きたいのですが、
      いかがでしょうか?

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      返信
      1. 匿名さんへ
        今更返信でごめんなさい。残念ながら自分は業者ではないので修理はできないです。
        昔ながらの個人電気店のおじさんなどなら、やってくれる人も居るかもしれませんよ。

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