タイトルに反して仕事にならない修理・改造・破壊記事を書くジャンクなblogです。

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    2001年7月27日金曜日

    パソコン用スピーカーの改良 - WaveSpectraで周波数特性を調べる



    ずいぶん前に¥500のパソコン用スピーカーを買った。(注:500円=自分の中での即買いのボーダーライン^^;)
    なんか「HITACHI」とか書いてあるけど、多分HITACHI製ではなくってHITACHI製パソコンにおまけについていたものだと思う。背面はACアダプタコネクタとRch用出力、ラインインコネクタがついている。パソコン用と言うことで標準的な構成だ。





    開けてみると、なかなか500円にしてはまともなスピーカーユニットを使っている。周りのエッジもなんか革っぽいのだし、マグネットもそれなりに大きい。でも、肝心の音はなんとなく低音が割れる感じ。



    中には基板が一枚。スピーカーをドライブするためのアンプ。ICは東芝製のTA8217Pという、ラジカセなどでよく使われているものがついていた。最大出力は9v時2.5wとのこと。とあるページでラジカセを負帰還アンプ化すると言う記事があって、それを参考にこのスピーカーも改造しようと思った…のだが、データシートをちらっと見てみたら、このICはすでに帰還量が56.5dBになっているそうな。



    (はっきり言ってここら辺よく分かってない)つーわけで、ここは改造の余地なし。できそうなところと言ったら電源周りにコンデンサを足すことくらいだろうか。データシートのサンプル回路図には1000μFとか書いてある割にこれには470μFしかついてません。というわけで、意味も分からずころがっていた6800μFと交換してしまいます。デカすぎ。

    低音もかなり出ているようだし、¥500にしては悪くないと思う。けど、どうもこもった音がする気がする。筐体のプラスチックが剛性不足で共振してしまっていて、それがこもった音の発生源のようだ(のような気がする^^;)。
    とりあえず、購入してきた吸音材を内部に張ってみることにする。参考にしたページによると、バスレフ型の場合の吸音材の張り方はバスレフダクトから遠ざけて斜めに張るのが良いんだとか。
    それを無視してスピーカーのマグネットに丸めてテープで貼り付けるという方法で内部に吸音材をセット。(笑)スピーカー自体が小さいから斜めにとか遠ざけるなんて無理と言うもの。これでかなり音のこもりは改善することができた。
    で、平滑コンデンサの効果。これがまた効果あり。大音量にしても音が割れることがなくなった。(アダプタでは大電流時に電圧降下が起こるため音が割れるのだと思う)
    と、ここで突如音が出なくなった。なに?壊しちゃった!?と思ったけど、原因はヒューズが飛んだ事らしい(壊しとるやん)。大電流にヒューズが対応できなかったのだろう。こんなやわいヒューズ使ってるの?(そのくらいやわくないともしもの時困る)
    とりあえず、部品の足を使ってヒューズのパターンを繋いでおく。これで音がまた出るようになった。これで大音量にして様子を見たけどACアダプタは特に異常加熱していないようなのでこれで使っても当面は大丈夫だと思う。(一番危ない直し方/爆)

    で、周波数特性を計測してみました。ノートパソコン(thinkpad)のサウンド入出力を使用したので、信憑性に欠けますが…。
    計測方法:ホワイトノイズを再生してコンデンサマイクで計測。
    efu氏作のWaveGene、WaveSpectraを使用しました。



    まずはサウンド入出力自体の性能測定。
    1KHzのサイン波を再生してそれをマイクで計測。
    もちろん、1KHzに山ができますが、他にも高調波出まくってます。いいのかなぁ、これで?
    あと、低音のほうは基本的にノイズやDCオフセット(?)が出ていてあてになりません。



    ついでに、ノートパソコン自体のアンプの性能も測っておきます。(アンプというか回路自体の)あまり良くありませんね。
    なんか20-20000Hzでは20dB以上の差があるみたいです。仕方ないのでこれで簡易に計測することにします。



    まずは手始めにThinkpadに付いている小さなスピーカーの特性をはかってみます。
    この図から、低音が全く出ていないことが分かります。
    こんな小さいスピーカーに低音は絶対に望めませんから無理もありませんが。



    これが500円スピーカー。どうやら意図的に低音を強調した音づくりのようです。200Hzあたりに山があります。
    これがぼてぼてした音の正体かも。(SUPER-BASSとかいうボリュームを絞れば減る)
    それ以外は比較的フラットで素直な特性といえます。



    これはソニーのコンポについてきたスピーカー。2ウェイなのでさすがに山や谷ができています。それでもまだフラットな方だと思うけど…
    音はこっちのほうが良いように聞こえます(笑)。
    高音は物足りないかもしれません。

    ちなみに、超高級スピーカーは本当にこの線が平らになっています。ここら辺が安物と高級の違いか。調整がうまくいっていればスピーカーがいくつでも山や谷はそれ程多くないはずです。(いくら高くても調整が明らかに失敗しているもの、もしくは狙ってフラットにしていないものなどはこの限りではない)最近はそれを嫌ってフルレンジに回帰しているメーカー(BOSEなど)もあります。

    低音も割れることがなく出てくるのと音がこもらなくなったのでずいぶん音の印象が変わった。これなら十分実用になると思う。アクティブスピーカにでも使ってみようかな。

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